第一子の誕生直後2カ月半の間、育児休業を取得しました。今回は仕事大好き人間であった私が育休取得に至る経緯や準備など、育休開始前について男性目線でゆるく紹介します。育休取得を考えている男性に少しでも参考になれば幸いです。
なお、2022年10月に産後パパ育休(出生時育児休業)施行されるなど、国としても男性の育児参加を促進しているので、今後男性が育児に参加する機会がさらに増加していくことと思います。
育休を取得した夫目線の理由
仕事人間と自称しながらも、育休取得はわりとすぐに決めました。優柔不断な私がかつてないほどスパッと意思決定できた理由は主に下記になります。
①とにかく子どもの成長を見たかった
新生児期の我が子と長く時間を過ごすことで、日々成長する姿を見たかったからという理由です。
もちろん今後も我が子の成長はずっと見守ることになります。ただ新生児期は日々顔が変わるとすら言われており、日々の成長を実感できる期間という話もあるので、その期間にできるだけ一緒に時間を過ごそうと思いました。
②とりわけ出産直後は妻のワンオペをさけた方が良いと周りからアドバイスをもらっていた
周りの友人や同僚、先輩など、既に育児休業を取得した知人から、出産直後の妻のワンオペはほぼ不可能なミッションと方々から聞いていたので、夫婦で2人体制で家事育児を回そうと決めていました。周りに恵まれていて本当にありがたい...と痛感しました。
この時期の家庭への貢献度合が今後の家族の仲を深めるきっかけにもなりそうでしたし、共働きなので家事の技術をこの機会に上げておこうという意思もありました。
③育児スキルの早期習得
育児の基本スキルを早めに習得したかったから、というのも理由の一つです。
子どもの成長段階にあわせて、必要なスキルは変わってくると思いますが、そのベースとなるものに慣れておいた方が、仕事復帰したあとにも効率良く仕事と育児、そして趣味を両立できるかなと期待していました。
例えば1回あたりのおむつ替えにかかる時間を3分→1分に短縮できれば、その分子どもと遊ぶ時間を増やしたり、自分の趣味に時間を使ったりできますよね。
我が家の場合は、その空いた時間にもれなく新しいタスクが妻から降りかかってきました。
人のリソースを詳細まで把握している妻はピープルマネージャーの素質いかんなく発揮しています。
育休取得までの経緯:元上司や先輩社員が次々と育休を取得していた
育休取得にあたり、勤務先では育児に対する理解・社内文化がよく整備されており、非常に恵まれた環境でした。
20代の頃は新しいことに積極的に取り組んでいる、スピード感がある、世の中への影響が大きい場所で働きたい!と意気込んで、それ以外はあまり気にせずとりあえず仕事に打ち込む日々でした。
そんな私が30代になり、妻の第一子の妊娠がわかった際に改めて振り返ってみると、
現在の勤務先では例えば、
などなど、身近にいい例が多くあったなと思い出す日々でした。
このような文化が社内に形成されており、各社員に理解がある環境、という点も企業を選ぶ上で重要な要素なんだなと痛感した次第です。
事実、育休を取得したいと上司に告げると、手続き面・仕事の引き継ぎなど、上司は積極的にサポートをしてくれました。
育休の期間は妻とお財布と相談
育休の期間は2ヶ月半にしました。会社のルール上もう少し取得することは可能なのですが、主に下記2点を妻と相談して決めました。
①妻の希望と自らの希望
母体は産後1ヶ月程度は体を動かすのが辛くなりますし(個人差ありで、長い人はもっと長いかも)、安静にした方がよいとのことでした。
赤ちゃんに関して、生まれてから1カ月後に行う1カ月検診までは、3時間おきにミルクをあげたり毎日大人とは違う専用のバスタブで沐浴したりと、出産で疲労困憊の人がワンオペで回すのが大変な状況なので、少なくとも1カ月は取得しようと決めました。
あとは自らが育児の基本を学ぶのに必要な期間、仕事の復帰時期、育休を取得した身近な社員さんにおすすめを聞いて参考にしました。
②収入減について
育児休業期間、勤務先のルールでは無給でした。その分、勤務先特有の育児手当と国から育児休業給付金がありました。育児手当については月額基本給の1/2、育児休業給付金は、原則基本給の約6割(限度額あり)が支給されます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135090_00001.html
いずれにせよ手取りは減るので、月々の生活費を再確認して、今の貯金などの資産額と直近のキャッシュフローを確認し、期間を決めました。
なお国からの給付金に関しては、すぐ振り込まれるわけでもないので、ある程度手元資金はあった方がいいかもしれません。
育休取得のためのスケジュール感
育休を取得すると決めたら、サラリーマンであればまずは上司に相談するところが多いでしょう。
上司には早めに伝えておいた方が無難です。何らかの事情で上司に相談するのが難しい場合は、その上の上司や人事、あるいは既に育休を取得した先輩などを探して、誰にいつ育休を伝えたか話を聞いておくといいかもしれません。
なお私は妻の妊娠が分かってから下記のスケジュールで動きました。いい上司に巡り合い、感謝してもしきれないです。
育児休業開始5ヶ月前:安定期がきたころに妻の妊娠を伝え、まずは育児休業を取得する意思を伝える。
3ヶ月前:上司からサポート頂きながら、育児休業の手続きに関する情報収集。同時並行で休業期間を決定。
2.5ヶ月前:引き継ぎ書の作成開始。不在期間中の仕事をカバーして頂けるありがたい環境でした。
2ヶ月前:引き継ぎ担当メンバー、実際の業務内容を確定。別部署とのプロジェクトもあったため早めに引き継ぎ開始。
1.5ヶ月前:社内の人事部に正式に申請手続き。
1ヶ月〜2週間前:徐々に新しい業務が入ってこないように調整。
出産日前後:出産立ち会いのため、有休をうまく活用し休みを調整。
私がいなくても担当していた仕事やプロジェクトが回りはじめる様子を見て、なんか一瞬落ち込み、もはや戻るところがあるのだろうか...と心配になりましたが、会社はそういうところです。
もちろん他の人の負担が増える可能性もあるので引き継ぎは必須ですが、しっかり前もって引き継ぎを行えば私一人が抜けたところで業務は回りました。
前に誰かが、スティーブ・ジョブズがいなくなった後でさえ、アップルのビジネスは続いたし、業績は伸びた、といったコメントをしていたことを思い出し妙に納得してしまいました。
まとめ
これらが私が育児休業を取得した主な理由と経緯になりますが、まずは何よりも詳細を夫婦で話し合って決めるのが必須かもしれません。
実は育児休業を取得するよりも働いていて欲しい、
もっと長い期間夫に育児休業を取得してもらいその間に妻が早々に職場復帰したい、
出産直後は里帰りしているので、家に帰ってきてから数ヶ月取得して欲しい、
など、ニーズは多様化していると思われます。
よく夫婦で話し合い、納得した形で育休に入ることで育休期間をより充実したものにできます。またそれに合わせて勤務先の育休に関する規定をよく調べておいたので、手続きがスムーズでした。この辺りの準備は入念にしておくといいかもしれません。